音を食べる人

「おい、何やってんだ?」
「エネルギー補給」
「……スピーカーに抱き付いてる様にしか見えんのは俺の気の所為か?」

「こうしてると振動が直にくるから良いんだよ。ただ聴いてる時と比べて吸収効率が全然違う」
「だからってわざわざウチにまで来て地下室を占拠してする事か」
「だってここなら大音量で流しても近所迷惑にならないからさあ」
「それならせめて最初に説明しろ」
「ごめん」
「で、どういう事なんだ?」

以前SF書き30題の“24 - ミュータント”でやったネタの音楽を聴く事で回復力が上がる人物の話。
ちなみに地下室を占拠されてしまったのはレドリックです。つーかレドリックの周りはこんなのばっかりです。
レドリック絡みの話もいい加減ちゃんとやらないとなあ。尤も、レドリック自身はあくまでこんな人々の話を聞くだけなんですが。“真夜中の散歩”にしたって、元々はそういう話だった訳だし。最早アレは別物になっちゃったけどー。