Dブロック感想+推理

果てしなくあらすじの様な感想と激しく暫定的な推理。
ネタバレについてあんまり配慮して無いんで、その辺を承知の上でどうぞ。





D-1“星下双酌”
出世して転勤になると同時に彼女にフラれた男と月の精が酒を酌み交わすっつーかビールを一緒に飲む話。日常にぽこっと顔を出した非日常の話なんだけど、何処かとぼけた所があってオモシロ。月の精がいい味出してます。
D-2“十六年目の「ただいま」”
身寄りの無い少女の所に現れた訪問者は行方不明の父親からの届け物を持っていた。しかしこの届け物をする為に魔物に追われる様な体になった男の方もある意味凄いよ。
D-3“鏡からの訪問者”
鏡から出て来たのは死神だった。恋愛モノ。頭の方で主人公の名前が誤字ってる。ふりがなに《》を使ってる。っつーか愛の為に死神やめて人間になりますか。
D-4“腐乱天使”※注意※
小学校時代の転校生は“いい子”で学級委員の私がひたすら面倒を見なければならなくなった記憶と、その最期を見てしまった私達。現代ホラーとでも言うか。
どのみち子供に他人の事を想像する心なんて求めても難しいよな。そーして後になって自分の、或いは自分達のしでかした事の重大さに気付くんだけど、大抵はただの思い出話になる所が、この話だと逆にホラーな出来事になって襲ってくると。
D-5“巡礼とロバ”※注意※
殺人シーンがあるけどさらっと読める。一応一種のダークファンタジーなんだろうな。やたら喋るロバがイカス。素でボケをかます巡礼とそれにツッこむロバが実にいいコンビ。
D-6“空を越えたら”
二人乗りの自転車で、空まで行けそうな程急な坂を上る。しかしそれをやる為に女の子の体重を聞こうとする少年がイカス。っつーかバカだよ面白いよ。とにかくせーしゅんしてるね。
D-7“そらをみた人魚姫”
童話の人魚姫の事があってから、王によって空=水の上の世界を見る事を禁じられた人魚達。そしてその禁を犯して空を見にいった人魚の話。見に行けばと唆した方の人魚の目的がいいね。
D-8“灼けた空に手を伸ばす”※注
吸血鬼が糧の為に攫ってきた女の瞳は最早見る事も適わない空の様な青さだった。結末はまあ、やっぱりと言うか。タイトルがそのまんまオチになってるみたいな。
D-9“ボクの赤い手”
ボクの左手が赤いのはアトピーだから。その手が気持ち悪いと言われて落ち込んだけれど、好きな子が「この手ならオバケも捕まえられる!」と言って喜んでくれてちょっとかなり嬉しい。そんな話。
D-10“ハンガー・ストライキ
女の子2人、学校をさぼって海へ。しかし進学率を上げる為に大学に行かせようとする教師って、何処にでもいるよね。っつーかいない方が珍しいか。それはともかく、2人の会話が楽しい。
D-11“獣王の眼”
“目”がポイントになる話。左目に眼帯をした女騎士が無茶苦茶男前。そんなおねーさんに守られていいなあ少年(そういうレベルの話じゃないだろう
D-12“空の君”※注
姉には弟に秘密にしている事がある。でも秘密の内の1つは町の人々の態度の所為で既にバレてた事まではまあよくある話。さて弟はこの後も町に残ったかどうか。


以下、意気込みテンプレや参考用に読んだ話からの見解など。敬称略。


kanna(edda-kan)
意気込みテンプレによると、歴史物を好んで読んでいるらしい。
2回目の時の作品が“峠の我が家”。何処かノスタルジックなSF。
“タッチ”“コンタクト”の2本が同じ話の別視点モノ。恋愛の1歩手前なノリ。“ozone”の最後の2行がいい。
長編はファンタジー系らしいな。ひたすら。とりあえず“地中海石喰人魚”はやけにリアルなそのタイトル通りの夢を見たと言う話。


コサメ(Amadeus Recipe)
いつもの作風で提出したらしいが、果たして。
とりあえずとぼけたような味のある不思議で奇妙な話を書く様だ。ざっと読んだ限りでは。
っつーかすっげー好みの話を書いてるんですがこの人。そういう意味では5辺りの気もするがノリが違うしなあ。この人が書いたらもっと淡々としてそうだし。そうすると1番ありそうなのは10なんですが。


たかしょう(死海の林檎)
“夜更けの魚”は読み込むとひたすらにダーク。読み込まなくても充分ダークかもしんない。でも好み。3ヶ月も掛けて煮込まれたモノはそーいうモノなんだね。
“更紗紅”は説明文と言うかサブタイトルの様な“妖怪金魚ちゃんと飼い主の彼”が全てを物語っていると言うか。金魚ちゃん凄いよ金魚ちゃん。
“夜鳴き花”もダーク系。つってもここまでの3つは少なくともからりとしたダークさだな。
“白梅を妻に娶る男のこと”は明治か大正辺りが時代背景なのかな? 幻想小説風な印象。そして長いので全部読むのは今は無理だ。
……ここまでの印象だと4辺りかなあ。うーん。少なくともこの人もやっぱり3だけは無いと思う。
他に何かどろどろでんでろな話と言う意味では5、8、12辺りか。


永坂暖日(夢想叙事)
とりあえず異世界ファンタジーを書く人らしい。衣食住の中で書きやすいモノを挙げるならば“食”……。
科学と魔法のどちらが性に合ってるかと言うならば科学だそうで。
“君と会う空の下”は何故か雨の日にしか合えないOLさんに恋をする駅ビルの書店員の話。脇を固める同僚とバイトの子が野次馬根性全開で楽しい。
“アリューセリドの道守”はファンタジー。戦乱の世にあって、尚も平和の女神の神殿を護る一族の青年の話。
“世界のすべてを君に”は別の男の下へ嫁ぐ事になった彼女に“世界のすべて”を捧げる僕。一応は現代物?
“勇者と魔王が生まれた理由”は何と言うか……実験台にされまくった揚げ句解き方の分からない呪いを幼馴染みの美少女に掛けられ、その結果勇者にされてしまったエルトックが哀れで(笑い)涙が誘われます。
っつーかサイトがやたら重くて読もうとしてもひたすら時間が掛かるんですが!(ここでグチるなよ
とりあえず印象からすると1か11、ってな気が。


暁(七色の空)
意気込みテンプレの推理を交わす作戦の所の回答欄の“普段書かない作品をと考えつつ、自由に楽しんで書かせていただきました。”をメモしとく。
“純白の巫女”は何だかRomancing SaGa3のエレンとサラを連想する様な姉妹だった……。特に姉。しかしこの神の言い分も尤もだよなあ。
“橙色の夜空”は無敵の妹を持った兄の苦労話(何か間違ってませんか)。おバカと言うか何と言うか。
“白の魔術師”は連作短編。普通の(但し気弱な)少年と、その中に住む強力な魔術師の人格と、その魔術師の方を利用し倒す男の話。
こーしてみると、状況を振り回すキャラと振り回されるキャラの話が多い? っつーかざっとタイトルを眺めるとひたすら色シリーズだね。そして専らファンタジー
宇宙や地球物理学等を研究しつつも頭の中はファンタジー……えーと。
色シリーズからすると9が真っ先に来るんだけど、キャラのノリからすると1もありえそうな気もする。


紅月赤哉(B・S・DHouse)
前回「これは女性の書いた作品だ!」と散々言われてた話を書いた人だったよな。そういう意味では10辺りを書きそうな気がするけど、どうなんだ。
“鈴木の景品”はちょっとしたホラー。謎の鈴木を10人揃えた時に起きる事は。
“ペラペラボレンゴ”はシュールだった……。何故かよく分からないゲームで無敗を誇ってしまう少年。未だになんで自分がこのゲームに勝てるのかが分からない状態。
“世界が終わるということ”はシニカル。
“秘湯戦隊ユカゲンドウジャー”はそのまんま。バカ全開。
ハロウィン・ナイトメア”は……うん、がんばれ、少年。
……っつーかこーなってくると逆に何でも行けそうだな。特に現代物なら。とりあえず曽野さんと同じ理由でファンタジー入ってるのは除外する。それと1、3も。9も何か違う気がするしなあ。
すると残りは4、6、10。ああでも意外と12もありそうな気がするッ。


小杉蘭(ポルカドット古書店
ポルカドット」と聞くとLIVE A LIVEを思い出してしまうんですがそれはさておき。
1回目の時の参加作が“花束の定理”。結婚相談所に登録した花屋のお嬢さんが誰を選ぶのかを、実に楽しそうに見ている所長の姐さんがイカス。現在は一話完結形式で続いている模様。
最近は書きやすさから現代物の方に比重が傾いているらしい。
話の冒頭と結末に注意? っつかクセがあるらしい?
“涙よ、いつか涸れんことを”はブラバンモノ。1番大人しそうなお嬢さんが実は1番の策士でした。
“先生”は友人を作る気になれない女の子が相談室に週1でやってくる見習カウンセラーのおにーさんに焦らずゆっくり友達になれそうな相手を見付けなさいと諭される話。
“子猫”も吹奏楽ネタ。でも重心は恋愛モノ。
こうなってくると問題のクセも含めて考えると、3が1番ありそうな気がする。この人なら。


曽野 十瓜(That's right.)
前回同じブロックだった時から思ってたんだけど、この人のPNとサイト名はリンクしてるんでしょうか(推理に関係ねえよ
意気込みは前回の後書きのノリそのまんまで笑った。やっぱり逃げ切るつもりでいるみたいだから、推理する時は注意しないとなー。
とりあえず3は絶対違う気がする。この人が書いたらこんな甘甘にはならない筈。どのみち現代物に絞って探してみよう。ってなワケで2、5、7、8、11、12も除外。
っつーと残るのは1、4、6、9、10。でも6の爽やかさは合うような合わないような。1もややファンタジー入ってるしなあ。9も主人公が男の子って時点で何か違う気が(凄い偏見だなヲイ
そうすると4か10って事になるのか……うーん。


冬木洋子(カノープス通信)
前回は“夢売りの話”。そのこんぺいとうは他人の夢。そして自分の夢を売ると獏となって夢売りになる。ですます口調で語られる1人称の不思議な感触の話だった。
長編ファンタジーが多い。っつーか短編は割とメルヘン系が多い気が。
でも“ウルトラマン・チバ”はそのまんま特撮ノリだった……いやあすげえ。そんな訳でこの人を推理するのは後回し。作風が広過ぎて分かんねえよ!


藤原 湾(蒼傘屋)
1回目の時のが“灼熱の花”なのかな? PNに旧字体を使ってるけど多分。
“鐘の鳴る町”は現代物、かな? 死者を弔う鐘が鳴るもう1つの意味と理由。ちょっとダーク。
“彼方の記憶”は事故で記憶を無くした親友と少女の話。記憶を失っても、その行動は記憶を無くす前のままで。
“ひとりぼっちのウサギさん”は童話っぽいノリ。友達が欲しいウサギは月にウサギがいるのを見てあれこれしようとするが。
“歯車”は展開の早いファンタジー。ルビに()を使ってる。但し長編なので最後まで読んでない。っつーかその余裕が無い。
とりあえず7に当ててみる。でも6もありそうな気も。


柏秦透心(柏秦透心ぃズ)
“指先魔法使い”はそれぞれアイテムを媒介とする魔法を使う13の一族の話。アイテムはそれぞれの名字の部分でどんなモノか分かると言うのが……。
“小さな伝説”は訳も解らずに家族も村の人々も失った少年が1羽の鳥と共に旅に出る話。
“式師戦記 真夜伝”は現代伝奇物。ルビとしてあちこちに《》が。
他は割とふんわりしたファンタジーかな。童話っぽさもあるけど。ここまでの印象からすると7が1番近い気が。


藍間真珠(Ai Stories)
前回は“その手に星の砂を”。貧しい少年が資源も無い貧しい惑星から最後の宇宙船で両親と共に離れる事になった少女と出会う話。
1回目のが“冬の始まりに”。事故で死んで家庭崩壊状態の青年が講義中何とは無しに眺めていた女の子は何処か妹を連想させる人物だった。でもやっぱり別人で。
“未来の魔法使い達へ”は学校で見付かった遺跡がきっかけで起こる事件の話。見習魔法使いの成長話と言うか。
“前見る私、後ろ見る君”は大学の合格発表の日の話。落ちたって後期試験で合格して見せる! っつって意気込む女の子がいいね。
“白の垣間見”はSFファンタジー。白い宇宙船に乗って今や交信すら取れない“地球”から来た少年を巡る話。

  • D-1“星下双酌”→暁さん

キャラのノリから判断してみた。色シリーズについてはあえて考えない事にした。

  • D-2“十六年目の「ただいま」”→藍間真珠さん

印象が似てる。気がする。主人公の女の子が何となく。

  • D-3“鏡からの訪問者”→小杉蘭さん

問題のクセに賭けてみる。

  • D-4“腐乱天使”※注意※→曽野 十瓜さん

あえてこれに賭けてみる。この人ならこの程度のホラーも書けると信じてみる。

  • D-5“巡礼とロバ”※注意※→たかしょうさん

悪意たっぷりでついでにエロが入ってるのを書けそうな人、と言う事で。

  • D-6“空を越えたら”→kannaさん

“地中海石喰人魚”から判断してみた。

  • D-7“そらをみた人魚姫”→柏秦透心さん

うー、何となくそんな気がするとしか。唆した方の人魚の印象がと言うか。

  • D-8“灼けた空に手を伸ばす”※注→藤原 湾さん

“鐘の鳴る町”“歯車”からの印象で。

  • D-9“ボクの赤い手”→冬木洋子さん

……すいません、これしか残ってなかったので。推理も何もしてません(最悪だな

淡々さ。ここではこの話が1番淡々としてる気がするし。

  • D-11“獣王の眼”→永坂暖日さん

“アリューセリドの道守”の印象から。でもとりあえず限りなく暫定。

  • D-12“空の君”※注→紅月赤哉さん

これにしてみたモノの、自信は全く皆無。最早ギャンブル。


うー、でもコサメさんがなあ、8も行けそうな気がするんだよなあ。冬木さんも全然推理してないが故にこれでいいのかと自問自答。
そんな訳で暫定って事で。後で直すカモだ。


(080223追記)こっちに推理のやり直しを出した。