覆面作家企画2 Bブロックの感想+推理
せっかくだから1つぐらいはやってみる。
但し文中ほぼ敬称略。そして言いたい放題な上に見当違いな事を言ってる気が満載。
まずは感想。
- B-01 満月の牙
耽美な雰囲気の漂う、ファンタジーと言うよりは幻想小説と言った話。もしくはゴシックファンタジーとでも言うか。何だかSaGaFrontierが1番盛り上がっていた頃山程見掛けた(今でも1番見掛ける)アセルス編と言うよりは妖魔が中心の同人誌を思い出しました。そう言う意味ではラノベっぽい?
アクションシーンがいいなあ。ドアでぶん殴る所とか。
- B-02 求めるトクベツは
トクベツになりたくてアイドルになったけれど、現実を見て自分がトクベツではなかった事を悟ってしまったと言うのがありそうな話。そして今ではマネージャーをやっている男のトクベツになりたいと思う様になったと言うのが可愛らしい。しかし何となくツンデレっぽい子だ。
- B-03 星の河をわたる風
恐らくは結婚を決める前、風乗りと言う仕事を辞める前どころか顔を合わせたばかりの頃から互いに何処か意識していた存在だったんでしょう。それがたまたまこんな形で再会して、危うくなるんだけど結局それ以上踏み込む事も無く別れて行くってのが連ドラにありそうなカンジ。
- B-04 最後のブルース
ここまでざっと読んで来た中で、この話が1番好きだッ! ってなワケで、このブロックの推理を始めた次第。ちょっと最後が蛇足っぽい気もしますがー。
女王は最後まで女王だったと言うのが! 歌い終えたその姿勢のまま事切れた辺りが! カッコ良過ぎです先生! 弟子に対して歌い方だけじゃなく死に様まで教えたと言うか。
- B-05 星を握る
(恐らく)ぺーぺーの営業マンが、高い技術を持つ町工場の昔カタギの頑固親父に仕事を引き受けてもらおうとして何度も追い返される話。そしてたまたまその場に居合わせたばっかりに、ヨソの町工場の仕事を手伝うハメになる、と。
頑固親父がどんなに仕事を持ちかけられても引き受けなかった理由がいいですね。「仕事をしている手じゃない」っての。……正直な話耳が痛いですが、自分の仕事に誇りを持っているからこそのセリフってカンジで。まあそれについては色々言いたい事もあるけれど黙っておこう。
タイトルの「星」もそう言う理由なのかと感心して頷きましたよ。成程なあ。
- B-06 生命 撒く者 〜 Panspermia
ハードSFとでも言うんでしょうか。滅びの惑星から解き放たれて、生命の種を落として行く“何か”の話。上質のSFを読んだなあと読み終わった後で満足感に浸れました。
- B-07 Xing(シン)
ハードボイルドな雰囲気で、少年と影のある女性との一晩の邂逅、と言うか。中国語で読ませて、そちらの同じ読みで別の字を当てるのがいい。この女性は中国系の人だったのかな? ともかく、何だか大陸系の東洋人美女を想像してしまいました。
でもインパクトの点ではやっぱりブルドッグ顔の中年刑事ですか。
- B-08 空を見上げて
ヒ、ヒトデ……しばらくそこで読む手を止めて腹抱えて笑ってしまいました。
でもその後の展開でちょっとしんみり。そーだよなあ、ある程度の年齢になると独り身の女に対して世間は厳しくなるよなあ。
- B-09 指先に星
可愛らしさ全開。こてこてなくらいに甘酸っぱさ満点。例えるなら生クリーム満載、イチゴたっぷりのショートケーキ並。とは言え普段恋愛モノはことごとくスルーするタチなんでこういう機会でも無いと読まないんですが。ついでに言うならショートケーキも嫌いな奴だったり(うあ
公共的な交通機関で通勤通学をしていると、確かにほぼ毎日のように顔を合わせる名も知らない人達って言うのが出て来るんだよね、みんな大体同じ様な場所に陣取ろうとするから。大抵はそのまま一方的に知っているだけの誰かで終わるけど、時には何かのきっかけで仲よくなる事もあってさ。
途中、相手の男の子の方でも好きな子の話題が出て来た所で何となく結末が読めてしまうのが難かな?
- B-10 歌う星
すいません、この話が1番よく解らないです自分……。虐げられた少女がある出来事を機に立場が一変すると言うのは古典児童文学を思い出すけれど。あまりそのテの話が好きじゃないからカモしんない。
あらゆる芸術を奪う、と言うのは何処かヒトラーによる彼が認めたもの以外の芸術否定を思い出しました。確かピカソとかあの時代の色々な画家の絵が燃やされたんだよね?(誰に聞いてるよ)
しかしこういうタイプの王が即位出来ると言う事は世襲制なのかな? それにしたって1人が歌を思い出して夜な夜な歌い出した途端に王が床に伏したって事は、この王自身が既に人ならざる者だったとか? それとも王の命令に従って全ての芸術とその概念を奪った魔法使い達もやっぱり人ではなくなっていたのか? そんなの突き詰めるだけヤボだと分かっていても、気になって仕方が無いです。
- B-11 ちょっとだけ遠い未来のこと
現代物と思いきや、近未来でした。そう言う意味ではこのタイトル、二重の意味で「ちょっとだけ遠い未来のこと」なのかも。滅びに向かっている所とか。
何が良かったって、最後の1文が良かった。
さらっと流してきたそれぞれのサイトの印象。
!基本的に、長編までは読んでません。敬称略。
- ひさち/星回りゆえにさまざまな日々
以前のサイトの方で非エンタメ系の長編をダウンロードして読んだ事あり。しかし未だに覚えているのはオカマ(と言うかドラッグクイーンと言うか)の人と友人らしき女の子がどういう訳か結婚する話。2人でウェディングドレスを着ようと言うのがツボだったのさッ。
- みずきあかね/まひるのひかり
製本の体裁が洋綴じになって以来「Enma」と呼ばれる様になった閻魔帳を扱う人々の話を読んできました。
後でもうちょっと読んでこよう。
- 茅/茅葺き屋根の家
幾つか読んできて、年齢の高いキャラクターも書かれている事に気が付いた。
そして阪神淡路大震災を体験しているらしく、日記に記述があったり、そう言うネタの話もあったりしている。話にも何処かこの人なりの死生観が見える様な。
- 広河陽/ふみかばんのほーむ
主にSFとファンタジー、そして何処か幻想的な風味で、更に言うなら恋愛よりは愛情を書く人、と言うイメージが。
- 織人文/世界の背骨
長編が主な様で、あまり読めてません。BL系も書いているらしい。
- 麻生新奈/As Asas de ASOU
思いっきりSF。地球型人類とはまるで違うタイプも書ける人らしい。
ただそれなりに長めの話が多いので、1本しか読めてない……
- 鳴上さとみ/スパイラル・ガーデン
“Happiness or misfortune”がすっげえいいテンポのらぶこめだった……ッ(笑い涙が止まらない
- 弥月未知夜/空想家の世界
割と軽めの話を書く様な印象? ラブコメやファンタジーがメインの模様。でもたまーに不思議な感触の話もある。
- 柚希実/Fayerie
基本的にファンタジーらしい。そして恋愛モノ。但し長編は全く読んでない。
- 鈴子/Strange Hours
長編の方はファンタジーとかファンタジーが入ったモノが多いけれど、短くなればなるほどネタに走ってる気がする。
- 3月兎/燈月庵
シニカルな印象。斜に構えたと言うか。
断水の話を見ると、割と日常的過ぎて見落としそうな細かい所を書き込む気がする。
ここから推理。
B-01 満月の牙→織人文
- この人が1番このテの耽美入った話を書きそうだったんで。
B-02 求めるトクベツは→柚希実
- この人と言い切るにはカタカナ遣いが引っ掛かる。妙な違和感がある所為か、引っ掛ける為にワザとやっている可能性も否定出来ない。
B-03 星の河をわたる風→広河陽
- この人しかいない気がするんだけど、どうなんだろう。
B-04 最後のブルース→茅
- 死生観。“29. おかえり”を読んでそう判断。
B-05 星を握る→鳴上さとみ
- この人最初は2かと思ったけれど、頑固親父の後ろで引き受けてやってと言わんばかりに手を合わせているおばちゃんの印象からこっちで。
B-06 生命 撒く者 〜 Panspermia→麻生新奈
- 最初はひさちさんかと思ったけれども、この人の方がよりハードなSFを書きそうだったので。
B-07 Xing(シン)→鈴子
- “謝肉祭”“ダナという神”の印象から。
B-08 空を見上げて→みずきあかね
- 書きそうな話の中で、これしか残らなかった。
B-09 指先に星→弥月未知夜
- 8を書きそうな気もするけど、とりあえずこっちで。
B-10 歌う星→ひさち
- やっぱりこれしか残らなかった。でも5や7も書きそうな気がする。
B-11 ちょっとだけ遠い未来のこと→3月兎
- 書きそうにない話が解りやすかったので、消去法でこれ。あと日記の方のあの記述が。
しっかし1つのブロックを消化するだけでこれだけ時間が掛かるとは思わなかった……。これが限界。これ以上はムリ。
後は自分のいるEブロックを推理しながら正解発表の日を待ちたいと思います。
つーか自分が書きそうなタイプの話が同じブロック内にあるんで、ミスリードの役には立ってるなあとか思ってたり。
(BBSの方にコピペで予想を張ってきたら敬称付けるのを忘れてた……。すいません。でも今更なので直しません。恥はこのまま晒しておきます/070115追記)